第8回 2012.07.25
探究心は植物図鑑から始まった
龍昌寺
住職 竹林史博氏
お寺の境内に明治の天才書家・伊藤明瑞の資料館を造られた住職 竹林史博さんにお話をお聞きしました。
- どのようなお子さんでしたか?
- 中学校の頃は中耳炎を患って休みがちでした。
でも、そこで出会ったのが植物図鑑。
すべて覚えるまで読みつくしました。
また、偶然に学校の先生が植物学の権威でした。
このときから私の探究者としての道が始まったようです。
その後、蝶、盆栽とそれぞれの師匠と出会い、探究意欲は広がっていきました。
今はお寺の境内はミニ博覧会になっています。
- いつお寺の後継ぎを決意されましたか?
- 後継ぎは嫌でしたが、成り行きには抵抗出来ずに、仏教系の大学(駒沢大学)に進学しました。
そこで、突如沸いた仏教への探究心。
「お釈迦様と同じ修行をしてみよう」
インドに渡って同じ道を歩んでみたくなりました。
しかし、インドに出発する前に、師匠に出会い、師事すること約30年。
結局インドには今年の春に初めて行きました。
どうも、私は終わりという文字が無いようですね。
師匠は逝去しましたが、その時に学んだ本づくりのおかげで私も著作を残すことが出来ました。
今後も探求心の赴くままに進んでいきます。
曹洞宗 龍昌寺
〒759-1602 山口県山口市阿東嘉年下1359
TEL 083-958-0016
竹林史博氏著書
「面山禅師 授戒の話」「曹洞宗正信論争」「よくわかる絵解き涅槃図」「涅槃図物語」「盆行事伝承と信仰」他
・・・・・インタビューを終えて
境内を見渡せるお部屋で淡々と語る竹林さん。その会話の中で強烈に心に刻まれた一言。「批判するのは簡単だよ・・・」。現実を受け入れて前進する力、私も欲しくなりました。
貴重な話をありがとうございました。